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原油安でも減産しない理由(シェールオイルと原油の生産コスト)

原油安でも減産しない理由(シェールオイルと原油の生産コスト)



世界景気の減速、特に中国の景気減速により、原油需要が少なくなり、原油価格は下落が続いています。需要が少なくなれば供給を減らして価格を上昇させるのが一般的ですが、OPECの総会では原油の減産に踏み切りませんでした。その背景には以下のような理由があるとされています。



原油安でも減産しない理由

  1. 減産をしたら原油価格が上昇するという確信が持てなければ、原油の生産は落としにくい。
  2. 世界的な原油市場の競争。原油を生産している国は、アメリカのシェールオイルにシェアを奪われたくない。
  3. OPECに加盟していない産油国(ロシアやアメリカなど)が減産しなければ、シェアを奪われてしまう。


シェールオイルと原油の生産コストについて

原油安でもOPECが減産しない背景には、シェールオイルと原油の生産コストの差もあるとされています。


シェールオイルの生産コスト

1バレルあたり40から110ドル

※ただし、今後は「シェール2.0時代」がくるという見方もあります

原油の生産コスト

1バレルあたり4から10ドル


生産コストの観点からすると、価格が下がれば下がるほど辛くなるのは生産コストが高いシェールオイルです。原油安を続けていれば、シェールオイルを生産する企業は経営が厳しくなり撤退していくだろう、消耗戦になれば生産コストが安い原油が有利になるとの思惑があるとされています。

ただし、実際は原油安の局面でもシェールオイルの生産は減っていません。その背景には、シェールオイルの生産コストが実際には下落しているのではないかと考えられています。また、シェールオイルは一旦掘ってしまったら途中でやめると余計にコストがかかるとされており、減産しようとしても一定程度の期間は高水準の生産が続くとも考えられています。ゆえに、しばらくは様子を見る姿勢が出るとの見方があります。



財政黒字を維持できる原油価格の水準

国によって異なりますが、原油を生産する国が財政黒字を維持できる原油価格の水準は、サウジアラビアの場合で106ドルまでとされています。106ドル以下の水準なら財政赤字。ただし、原油を生産している国は、財政黒字の時代に積み上げていた余剰金があるので、財政赤字になっても一定程度踏ん張ることはできるとされています(概ね5年程度)。


:姉妹サイト「株式投資大百科」の解説ページ



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