米国の中間選挙とは
米国の中間選挙とは、米国大統領職の一期(4年)のうち、半期(2年)が経過した時点で行われる選挙のことです。西暦偶数年の「選挙の日(11月第1月曜日の属する週の火曜日)」に一般投票が行われる米国の連邦議員その他公職選挙のうち、4年ごとの大統領選と重複しない年に行われるものを指します。
中間選挙では、上院議員のうち1/3と下院議員全員が改選となります。同時に任期の満了の州知事選、各自治体の公職選、欠員が生じている非改選上院議員の補欠選挙なども行われます。
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中間選挙のアノマリー
米国の中間選挙に関する相場のアノマリー(根拠はないが比較的当たりやすいとされる経験則)に「中間選挙の年は相場が変動しやすい」というものがあります。これは、野党が巻き返しを狙って大統領の弱みを突き、政策遂行が停滞しやすくなるからといわれています。
例えば、レーガン大統領が再任した翌年、次の中間選挙が意識されて、相場は上昇トレンド 一服、上昇と下落の変動が大きくなりました。日米半導体摩擦が激化した年で、米国の産業競争力が落ちている時は野党が中間選挙を前に厳しく突き上げて保護主義 が台頭し、株価の波乱要因になりやすい傾向があります。また、クリントン氏が大統領に就任した翌年には、米国が持ち出した「数値目標」で知られる日米包括協議が決裂しています。また、1990年の中間選挙の年は湾岸危機の対応や、1998年は元ホワイトハウスとの関係を巡ってクリントン氏が劣勢混乱、ロシア通貨危機もこの年に起こりました。
これらの影響もあって、「米国株は中間選挙の年に安値となりやすく、大統領選の年が高値となりやすい」というアノマリーがあります。ゆえに、米国株 の影響を受けやすい日本株は分が悪いと言え、株価にはマイナス要因、円高に振れやすい傾向があります。
追記(中間選挙後)
一方、1962年から2014年のS&P500の平均騰落率を見れば、中間選挙を過ぎた後に株価が上昇しやすい傾向もあります。
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